本公演期間中、きまって最初に演じられる狂言です。
現在復活している狂言の中では、この狂言と「芋汁」のみが笛・太鼓・鉦によるカンデンデンのはやしにのって無音で演じられています。またこの狂言は本尊えんま法王への奉納、感謝の気持ちをあらわしたもので、他にはない当狂言特有の演目です。
鬼が鉄杖を持って登場し、えんま法王と帳付(記録係)を迎えます。そして鬼は縛った亡者を引き連れて再登場し、亡者を座らせて色々といじめて喜びます。ですが、鬼は亡者の持った巻物の不思議なカに逆に負かされてしまいます。そこで鬼は、亡者から無理矢理巻物を取り上げ、帳付に差し出します。
鬼から巻物を受け取った帳付は、内容を読んで亡者が善人であることを知ります。
そこでえんま法王に許しをもらい、えんま帳にそのことを書き留め、逆に亡者を解放して鬼を懲らしめ、縛り上げて亡者に番をする様に言いつけ、えんま法王と共に退場します。
えんま法王や帳付が去ったと知ると、鬼は再び亡者をいじめようとしますが、やはり巻物の
カにはかないません。そこで、亡者から巻物を受け取る代わりに極楽へと案内して行きます。
見所
帳付が鬼を鉄枚でこらしめる
帳付が鬼を押さえつけると、鬼は前に倒れ込んで「グアッ」と声を出します。
パントマイムと思い込んで見ていると、その生の声に驚かされます。