ゑんま堂狂言は『えんま庁』で始まり『千人切り』で終わります。
毎年公演の最終日の一番最後に、カラス役を除く出演者全員が、面をつけずに演じます。寺伝に
ちなみ、鬼や盗賊が守護役人・為朝に退治きれて、善心を取り戻すという内容のものです。
為朝役は、毎年、出演者の中から順番に一名づつ選ればれるため、何十年に一度しかできない
大役です。また、脇役のカラス、親鬼、子鬼は三役と呼ばれ、翌年、翌々年には為朝役を演じる
ことになっています。
この狂言は、ゑんま堂大念仏狂言の根本となる宗教色の強い演目で、後半は全員本堂に移動して、
えんま様をお参りし、念仏を唱えて内陣をまわります。その後この狂言で使用された矢が、観客の
皆様に振舞われます。(有料)
この矢は、家に持って帰り玄関の鴨居の上に置いておくと、万一、泥棒が入って来た時、落ちて
きて百貫の重さで泥棒を押さえ付けるといわれ、泥棒よけのご利益があると伝えられています。
また、為朝役の金剛仗を体にあててもらうと、無病息災でいられると言われ、お客様にも一人
づつ並んでいただき、健康をお願いします。
おしまいには、為朝役を演者全員で胴上げし、本公演はおひらきとなります。