ゑんま堂狂言の中でも、特によく演じられる演目の一つです。
病に伏せる主君・源頼光を、家来の渡辺綱・平井保昌が見舞いに訪れます。日増しに衰弱し
て行く頼光の病気は、実は土蜘蛛の魔力によるものだったのです。
綱、保昌が下がったあと、僧に身を変えた土蜘蛛が現われ頼光に襲いかかります。頼光は名刀
「膝丸」で土蜘蛛と戦いますが、もう少しのところで取り逃がしてしまいます。騒ぎを聞き駆け
つけた綱、保昌の二人は、床に残った血をたどって土蜘蛛を見つけ出し、勇敢に戦います。
この狂言でまかれる土蜘蛛の巣の一部を持って帰ると、災難や盗難よけになり、お金が溜まる
と言い伝えられ、おめでたいとして大変人気のある狂言です。
見所
たいまつ。昔の照明道具
「いかに保昌、たいまつの用意をいたせー。」と、綱・保昌は、土蜘蛛をたいまつの明かりで捜します。
実は、このたいまつの炎、赤い糸でできています。
これを揺らして炎のように見せているのですが、右手を揺らすと左手まで揺れて土蜘蛛退治も
違ったところで大変です。