転がりテスト・・1号車


1号車のタイヤをプリモコメットケブラー16インチに交換したので、転がり性能試験をしてみました。
前回の転がりテストの途中から1号車が都合でお休みしていたのは、このタイヤを組んでもらうために車軸 ごと預けていたためです。
テスト方法は前回と同様に、適当に加速してから惰行状態にはいり、スピードメータを読み上げて速度の推移を テープレコーダに記録する方法です。


スタート

結果

まずは低い速度域の結果から
速度が低いほど空気抵抗の影響が少なくなるので、タイヤの転がり性能が効いてきます。
期待の結果は・・・・・
なんと、全く改善されていない!
以前使っていたタイヤ(ミヤタ フラミンゴ)も悪くないってこと?
それともトレッドゴムを削っていたので、それが効果が有った?
あるいは、どんなタイヤを使っても荷重が掛かりすぎていると抵抗が大きくなってしまう?
理由はよくわからないが、納得いかないなぁ。

惰行グラフ



つぎは高い速度域の結果
速度が高いと空気抵抗の影響が大きくなってくるので、空力性能が重要になってきます。
1号車は頭を出して乗る形状ですが、2号車より前面投影面積が小さいので、空気抵抗はこちらの方が 少ないのではないかという期待があります。
結果は・・・
速度推移のプロットを見ると、1号車は2号車と同等の速度低下のようです。
という事は、タイヤのい転がりは1号車の方が悪いので、その分空気抵抗が小さくて同等になっている のでは? と考えられる。

惰行グラフ



高い速度域と、低い速度域の結果をもとに計算すると、空気抵抗と転がり抵抗を計算する事ができます。
計算方法は ”転がりテストの巻” を見てください。

  1号車2号車
Cd×S0.14860.1357
転がり抵抗(N)4.61.7
総重量(kg)10194
ちなみに、総重量の差はドライバーの体重の差が大きいです。車重は1号車の方が軽い。

計算してみると、1号車の方が空気抵抗が大きいです。
さらにCd×Sの値と、転がり抵抗の値から、速度推移を計算すると下のグラフのようになり、 どの領域でも1号車の結果は2号車より劣っています。
速度が高い領域ではグラフのカーブが立っているので傾きの差が見難いだけで、かなり差があるようです。
いやあ、ガッカリ。

惰行グラフ


ついでに横軸を距離にしてグラフを描くと下のようになります。
40km/hまで加速して、20km/hまで惰行したときに、1号車は2号車の約70%しか進みません。
ファンシーキャロルと較べちゃうと、約40%。 
とほほ・・・

惰行グラフ


ちなみにCd値を計算すると、なんと0.5!
なにかの間違いじゃないか?
でも計算し直してみてもやっぱり0.5だ。 ちょっと聞き慣れない値だけど。
試しにこんな図を描いてみました。

比較図

前面投影面積が同じくらいになるように縮尺を調整して、ホンダのインサイトと並べてみました。
インサイトのCd値は0.25だそうです。
この形状の違いでCdが倍になるのかな?
長い分だけ表面積が大きいから空気の粘性抵抗は大きくなるけど、表面の粘性抵抗の占める割合はそれほど 大きくないはずだから、そこまで差がつくのかな?
頭が出ているところは気になるけど。
別の資料を調べてみると、ポルシェ908スパイダーは、形状的には平べったいレーシングカーだけど、 ドライバー乗車時のCd値は0.506だそうです。
スパイダーっていうのは良くないみたいね。
それと比較すると1号車のCd=0.5というのは妥当な値なのかもしれません。
ポルシェ908

転がりテスト





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