惰行シミュレーションの巻


まだちょっと中途半端だけど、これ以上は完成度が上げられないので、公開してしまいます。
ツインリンク茂木のスーパースピードウェイでの惰行シミュレーションです。
これが完成すれば、ツインリンクを実際に走らなくてもエンジン始動回数の予測や走行パターンの検討ができるのです。

平地での惰行シミュレーションは比較的簡単にできるので、位置エネルギーを考慮すれば 起伏のある地形での惰行もシミュレーションする事が可能です。
このとき必要となるのが地形データ、すなわち位置と高さの関係のデータです。
この地形データを、ツインリンクを走行した時の速度推移から推定しました。

スーパースピードウェイ

しかし・・・・
大体いいセン行ってると思うのだけど、ちょっといろいろ不具合があります。
  • ツインリンクの高低差は3mという事だが、3mにすると実際の速度推移と計算が一致しない。
    計算モデルに抜けがあるのかな?
  • 転がり抵抗、空気抵抗、重量、等のパラメータを入力する必要があるのだが、普通はそんなの知らない。
  • 地形データの推定が、まだ詰め切れていない感じ。
  • ラップタイムが少し合わない。

でも下記ようにすると多少は使えます。
  • シミュレーションしたい車両で実際に走ってみて距離と速度の関係をプロットし、それと計算結果 が一致するようにパラメータを合わせ込む。
    パラメータが決まれば、別のパターンの走行も予測することができます。
  • あるいは、定量的なシミュレーションはあきらめて、定性的な考察に利用する。

計算モデル
基本的にエネルギーの収支を計算しているだけです。
  • 位置エネルギーと運動エネルギーは相互に変換される。
    運動エネルギーとは、車両が直進運動するエネルギーと車輪が回転運動するエネルギーの和である。
  • 運動エネルギーは熱エネルギーとして散逸する(損失)。
    抵抗による損失は、抵抗力×距離 で計算される。
  • エネルギーを入力する(エンジンによる加速の事)と、位置エネルギーと運動エネルギーの総和が増える。
  • 上記エネルギー収支をエクセルを用いて1メートル毎に繰り返し計算。

結果
必要なパラメータを入力して初速度を与えてやると、速度推移が計算されます。
赤いプロットが実際のデータ、青の線が計算された速度推移、グレーの線は想定した地形データです。
異なる車両の、異なる走行パターンの結果に対しても大体合っているので、地形データも概略いいセン 行ってると思います。


下は2号車サーフライダーの、2003年試走会でのデータと、計算した速度推移
2号試走会


こちらは1号車ショートクルーザーの、2003年全国大会ウォームアップ走行(雨天)のデータと、計算した速度推移
1号全国ウォームアップ雨


考察
ここでは、シミュレーションをいろいろいじってみて分かった定性的な話をしてみたいとおもいます。

EX

このコースの攻略ポイントは下り坂の使い方です。
平地あるいは登りなら、20km/h-37km/hというような、一定の走行パターンの繰り返し でよいのですが、下り坂があるとおもしろくなります。
一定パターンで走行していて下り坂直前で速度を上げてしまうと、下り坂の平均速度が高くなってしまい 空気抵抗による損失が大きくなります。
逆に速度が下がっても加速せずに我慢していれば、下り坂にさしかかって加速するので、加速一回分の 燃料を得したような気分になりますが、平均速度が下がり過ぎでタイムオーバーになってしまいます。
その時間を取り返すために他の区間でスピードを上げるようでは意味がありません。
理想は、下り坂で速度が上がってしまうのを見越して、下り坂の区間の平均速度が25km/hになるように 手前の加速を調整する走り方ではないでしょうか。
転がりのよいクルマなら、上の図の真ん中のラインよりも長く25km/h付近を維持できそうです。

上記の走り方は、ある程度転がりの良いクルマの場合であって、転がりの悪いクルマはそんな事を気にせず、 一定パターンを繰り返せばよいようです。(ショートクルーザーのデータのようになるだけなので。)

下り

このシミュレーションにより走行パターンを決めてから、ツインリンクを走行してみたのですが、 いろいろ問題がありました。
  • 狙った速度でエンジンを停止できない。
    自転車用のスピードメータは反応が遅いため、バイク用のタコメータを付けて、エンジン停止タイミ ングを見ているのですが、そのタコメータも反応が悪い。
  • スピードメータを見ながらエンジン始動のタイミングを見てるけど、表示が1km/hの単位なので、 ちょっと分解能が不足じゃないかな? 仮に下の速度が20km/hと決めたら、20が見えたとき に加速すればいいのか、19が見えたら加速すればいいのか、その幅が広いので。
  • せっかくシミュレーションしてきても、天候が変わって雨になると転がりが全然ちがうので使えません。
    タイヤの抵抗値も晴天時と相当変わっています。

仮に精度のあるシミュレーションができても、そのとおりに実行するのは難しいようです。


ここで使用したエクセルのシートは資料編からダウンロードできます。
資料






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