EFI初期実験


うちも燃料噴射装置をやりたいのである。
理由は、
  1. キャブレターだと振動によって燃料が落ち込み、損をしている。
    フロートレベルの巻でも述べたが、どうも1CC分位は損をしているみたいなのだ。
    リッターあたり955kmの記録(※)だと、ツインリンク7周で17CC位消費しているが、このうちの1CCが振動による落ち込み で、その分を節約できるなら、1014km/Lになるのだ。
  2. Team With Youさんのホームページをみたら、EFI採用により、一挙に記録が伸びている。
    上記の1CC分の損を取り返した程度ではなく、もっとそれ以上に記録が伸びている。
    要するに、燃料のこぼれとか、無駄な吸い出しとかではなく、EFIにより燃焼効率が上がる期待がある。
  3. 世界記録を出しているファンシー・キャロルさんもEFIだ。
※…全国大会ではリタイヤしてしまったが、チームとしては公式練習でゼンガーが出した記録の955km/Lが現状のレベル であると考えており、来年は更に上を目指している。

ちょっと調べてみたのだが、ウチのチームの場合、マニュアルクラッチを微妙にミートさせて発進するので、 FCデザインのモンキー用のFIシステムが最適みたいなのだが、セットで248000円もする。
高い!
それだけの価値はあると思うが貧乏人には高い。
という事で Team With You さんのホームページを参考にしてTWY的EFIに挑戦することにしました。


燃料ポンプ、インジェクター
自動車用などを使用している場合が多いらしいが、 ホンダDio Z4用のものを買ってみた。  これは50CCのスクーター用なので、微小量の噴射を行なうには最も適しているだろうと思ったから。  (あまり細かく調査していませんが。)
購入したポンプは写真のような状態。 ポンプとレギュレータと燃料計のセンサが一体になっています。
燃料タンク内に収まるタイプで、このままではエコランに使えないので改造が必要です。
このポンプと、インジェクターを買って、22155円(税込み)でした。

制御基板
TWYさんのホームページから回路図をダウンロードできる。
TWY仕様のものと、浜松城北工業高校仕様の2種類が公開されている。
私は電気回路は素人なのだが、それらの回路図を見たところ、大体の内容がわかるではないか!
おお、TWY的EFIってシンプルなんだね。
噴射パルスを作っている回路が3系統あって、それらを始動時、アイドリング時、加速時で切り替えているみたいなので、 この1系統だけを取り出したようなものを作って、実験してみる事にしました。(下は私が作った基板の回路図)

部品は、インジェクタを除き、あり合わせのものを探して作った。
ポテンショメータの代わりに半固定抵抗。  かなりラフだが、とりあえずはいいだろう。
トランジスタは、2SC1398が無かったので、2SC2334を使っているが、これでいいのか自信が無い。
ICは74HC123Aが無かったので、代わりに74LS123Pだ。 ピン配列やファンクションは同一とのこと
東芝IC資料
このICの資料を見るとわかるが、私の作った回路は単純にこのICを働かせているだけに過ぎないのだ。

初期的に確認したい内容は以下の通り。
  1. 回路図を見て概略理解できたと思ったのだが、本当にわかったのかどうか確認する。  TWYさんの回路図そのまま作らずに、必要な要素だけ抜き出した独自の回路でも作動するのか?
  2. エンジンの回転速度をどうすれば制御できるのか?  ウチの場合マニュアルクラッチを微妙にミートしなければならないから、全開加速だけはダメなので、ある程度低い回転 で運転する方法を把握しないと、制御回路とスロットルが設計できないのだ。
  3. ある程度いじってみて、EFIとはどんなものかを掴む。
実験
まずはこんなかんじにしてみた。
いままで使っていたキャブレターが絞り弁の代わり。
カムシャフトの軸に穴を空けた円板を取り付けて、これで噴射タイミングをとります。
今回は、円板の取り付け角度は特に何も考えていません。 噴射時期はいつでもいいみたいなので。
まずはエアー加圧式でテスト。 コンプレッサーの空気を使用しています。
まだポンプは使えるようになっていないのだ。
燃料タンクは用意しなかったので、太めの燃料ホースにガソリンを入れておきます。

やった! ちゃんとエンジンが回るではないか。

おや?  スロットルは全閉なのに6000rpmも回ってしまう。
この前までこのキャブを使用して回していたときは、このスロットル開度だと2800rpmくらいだったのに。
エンジンの回転をもっと下げられないとダメだ。
空気なんて要らないのか?

そうか!  スロットルをかなり絞っても、マニホールド内の空気を吸ってしまうのか。
吸気弁が開いてシリンダーに吸入するときはマニホールド内の空気を一気に吸い込みむ。マニホールド内の空気は一時的に 薄くなるが、吸気口からゆっくり空気が入って次の吸気弁が開くまでの間に空気が満たされればいいわけだ。

という事で、こんな形(左の図)にしてみた。
狙いは、マニホールドの分の容積を削減し、更に、キャブレターのスロットル弁から下流分の容積もなくすために、キャブレター を取り外して、ただの板で吸気口を塞ぐようにした。
こうすれば、吸気弁が開いたときに吸い込む空気の量が減らせるはずだ。

今度は4000rpmくらいまで下がった。
これだとキャブレターでエンジンを回していたときより容積が小さいが、まだその時のレベルまで回転が下げきれていない。
次はこんな形にした(右の図)。
吸気弁が開いたときに一気に吸い込む事のできる容積を極力減らすため、オリフィスを図の位置に取り付けた。
こうするとインジェクタの噴射がオリフィスの上になってしまうので、噴射した燃料が無駄に散らないようにマニホールドを 取り付けておいた。

今度は2800prmくらいになった。
ここまで絞ってしまっても2800rpmとは・・・
空気なんていらないのか?
いや、空気が無くてはエンジンが回らないので、スロー調整はすごく微妙に空気量を調整しなくてはならないってことだ。
別の見方をすると、キャブレターよりも少ない吸気でパワーが出るって事か?
ということは、燃焼効率が上がっているんだろうか?
すくなくとも、回転の低い領域ではそういう事らしい。
再始動のときは、そのままスターターを回してもエンジンが掛からない。
チョークしないとダメだ。 吸気口からガソリンを注入してやると始動します。
うーん ラジコンと同じだ。

考察
  • アイドリング調整のスロットルの絞りはかなり微妙らしい。TWYさんの車両もアイドリングの調整はシビアにできる構造に なっているし、ホンダのDio Z4のスロットルボディーは分解禁止だ。
    EFIでのスローの空気量の調整は難しいんだね。
  • キャブレターのときは何気なく使っていたが、インジェクションにすると噴射量を設定しなければならない。
    始動時なんて噴射量を増やさないとエンジンが掛からないが、キャブだと暖まっていればチョーク無しで掛かってしまう。
    でもそれって燃料が多めだったんだね。
    そういう事がインジェクションだと分かってくる。
    燃料の使い方をキチンと把握できるのは、とても重要だ。 エコランなんだから。
結論
 初期実験としては、こんな事がわかりました。
  1. とりあえず、使える制御基板が自分にも作れるみたい。ちゃんとエンジンが回ります。
  2. エンジンの回転を抑えるためには、スロットルの絞りを出来るだけ吸気弁に近くし、絞りから吸気弁までの容積をできるだけ小さくすること。
  3. 始動時はアイドリング時より噴射量をふやさないとダメ。
  
初期実験なので、費用はミニマムなのだ。




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