とりあえず、今シーズンの最終仕様のつもりでコントローラを作りました。
非常に簡単なものになりました。
コンセプトは、「素人の自分にも分かる回路」
仕様
噴射時間2段切り替え(手動スイッチにて)
噴射時間設定
アイドリング 1ms〜11ms
全開時 0ms〜20ms
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回路図
機能
噴射時間の切り替えは手動でアイドリングと全開を切り替えます。
始動は全開の噴射量設定でおこないます。
スロットルを閉じた状態で全開と同じ量を噴射すると、適度に濃くなるので良く掛かります。
なぜ手動のスイッチで切り替えるのかというと、レース中はアイドリングにする必要が無いから。
スロットル開度と噴射量を連動して切り替える方法だと、始動時にスロットルを閉じたまま噴射量を増やすのが難しいので。
クラッチミートの時はハーフスロットルを使うけど、少しくらい濃くても全く問題無いし、ちょっと濃い方が扱いやすい。
少し濃い使い方をするのは、始動とクラッチミートの時だけだから、プラグがカブるのを心配する事もない。
という事でレース中は常に同じ噴射量の設定になるので、切り替えは手動のトグルスイッチにしました。
ノイズ対策
試作段階では点火プラグのノイズで誤動作しました。
ノイズ対策として何が効くのか分からずいろいろやってみましたが、最終的に行なっているのは次の2つです。
- コンデンサ 0.01μF TWYの吉村さんに教えてもらった。
- チョークコイル ?μH 適当なのを探してきたのでインダクタンスがわからない。
どっちがどれくらい効いているのかわからないけど、点火のノイズで噴射することはなくなりました。
また、5Vを発生するために3端子レギュレータを使用していますが、これも電源ラインからのノイズを防ぐ効果があるということです。(これもTWY吉村さんに教えてもらった)
時定数設定
ここのコンデンサと抵抗の組み合わせにより噴射時間が決まります。
そこで、これらをどういう組み合わせにするかという事ですが・・・
考慮すべきポイント
- 使用する噴射時間と調整幅
噴射時間はFCデザインのインジェクタINJ002の場合、50CCのエンジンだと理論空燃費付近で10msくらいだそうです(中根さんに教えてもらった)
Dioのノズルだとどこが適正か良くわからないので、分かっているINJ002の10msを基準として、前後に幅を持たせた。
- 抵抗を低くしすぎてはいけない。
ICの取り説ではここの抵抗が1kΩ以上で作動すると書いてありますので、それ以上の抵抗で所定の噴射時間になる組み合わせにしないといけない。
またここの抵抗をうんと少なくしてしまうと、電流が流れすぎてレギュレータが凄く熱くなります。バッテリーの消耗も早いです。
- ダイヤル目盛りと噴射時間の関係。
ダイヤルの目盛りと噴射時間の関係が分かり易い方が便利です。
結局表の黄色い文字で示す組合せにしました。
- 全開側
ダイヤルの目盛りは、0.00〜9.99なので、目盛りの値を倍にすると噴射時間(ms)になります。
0〜10msの設定範囲にした方がダイヤルの目盛りと噴射時間は一致して分かり易いし、微調整が効くというメリットがありますが、
もう少し上側にも設定範囲があった方がいいし、そんなにシビアにする必要もなさそうなので、上限20msにしました。
また、この組合せで、ポテンショメータのつまみをゼロにしちゃうと危険だけど、通常はその付近までダイヤルを回さないので、
注意して使うという事で。
- アイドリング側
アイドリングの方はゼロに近いところでつかうので、間違えても大丈夫なように固定抵抗をいれています。
アイドリングの噴射時間は適当に合わせるだけなので、目盛りとの一致は気にしないことにしました。
アイドリングの調整は始動性に係わると言う意見の方もいらっしゃいますが、ウチの場合は、全開の噴射量設定で始動するので関係無し。
本当はコンデンサを0.047μFにしたかったのだけれど、切り替え回路の都合上0.1μFの方を選びました。
その他
パルスカウンターはテストの初めは働きませんでしたが、適当に拾ってきたものを使っていたため。
出力パルス幅に合ったものを付けたらバッチリです。
ウチのチームは拾ったものとか、有り合わせのものが多いけど、ちゃんとしたのを買ってきた方がいいね。
因みにコントローラのケースは、ラジコン用のサーボモータ(サンワ)の箱です。
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