高山社跡は、高山長五郎の生家で、養蚕法「清温育」の研究と社員への指導を行っていた場所です。平成26年6月、『富岡製糸場と絹産業遺産群』の構成資産のひとつとして世界文化遺産に登録されました。
高山長五郎は、蚕の飼育が天候による当たり外れの大きかった時代に、温度、湿度、空気の流通などを調整し、細かい部分まで飼育管理を徹底する養蚕法「清温育」を確立し、収繭量の安定と品質の向上を各段に進歩させました。高山長五郎の「清温育」を学ぼうと全国から生徒が集まり、卒業生らによってその技術が全国へ広められました。
現在では、清温育に適した構造の母屋兼蚕室や付属施設、江戸時代の長屋門が現存しており、見学することができます。