舞台裏


2003年の全国大会でデザイン賞をいただき、とても光栄に思っているのだが、照れくさい かぎりである。
2001年はチーム48さん、2002年は阿波km/Lさんがデザイン賞を受賞されたが、 それぞれとても綺麗に仕上がった車両なのに対し、ウチのはちょっとねぇ・・・・ なのだ。

ウチの車両が受賞できた理由を考えてみると、以下の要因があるのではないだろうか。
トロフィー
  • 雨天のため見通しが悪く、審査員の方々に細かい点まで見られずに済んだ。
  • 雨で濡れてしっとりとしたため、仕上げの粗いのがごまかせた。
  • 一応、受賞の対象は完走できたチームなのではないだろうか?
    多くのチームがリタイヤしたので、ウチにチャンスがまわってきた。
2003年は雨で苦労して、雨に救われたみたい。( 2003年参戦記 もみてね)

という事で、2号車サーフライダーのデザインが出来上がった舞台裏の公開です。 (せっかく賞をもらったのに、こんな事公開しなくてもいいのに・・・・)


  1. 基本設計
    1号車での失敗を教訓に、2号車はミシュランタイヤを使用し、3輪の荷重をなるべく均等にする事 を念頭に置き、軽トラにそのまま載るサイズになるのが条件・・・・・・
    2001年10月頃設計に着手しました。
    一般的なレイアウトだと、タイヤとエンジンとドライバーが直列配置になり、どうしても長くなるため 軽トラに載らない。
    ウチの場合、クランクケースを切るのはちょっと困難なので尚更である。
    ふつう
    全長を短くするために1号車と同じように後輪の横にエンジンを載せると荷重バランスが後ろ寄りでダメ。 後輪直結
    前1輪後ろ2輪とし、こんな配置にすると全長が短く、タイヤの荷重バランスもよい。
    後ろが重すぎるのなら後ろが2輪になってしまえばいいのだ。
    ・・・と、いう事でこれになりました。

    前1後2
    こうして決めたレイアウトだと全長1900mmのなかにミシュランの20インチが収まるのだが、 どうしても後ろ側が太くてテールは絞れない。
    おまけに全長を短くした分、高さが高くなってしまった。
    空気抵抗が大きいのでは?と心配したが、やっぱりそうだったみたい。
    コンセプトが悪いんじゃないか・・・・・。

  2. 製作風景
    削り ウチの作り方は手抜き方式。
    普通はCADで断面の型を切り抜いてベニヤで枠を組んでウレタンフォームを埋めて・・・ だが、 ウチは発泡スチロールのブロックから削っているのだ。 しかもノコギリで。
    左右の形状バランスは眺めながら目見当で切っている。
    ウチの親父は植木屋なのだ。(手伝ってもらったわけではないので関係ないけど)
    描く 形状が大体できたところでちょっと一休み。
    窓の形を描いてみたりしたけど、初めはデザインが定まっていなかった。

    発泡スチロールを削ると、たくさんのゴミは出るし、削った粉であちこち真っ白け。

    メリークリスマス
    舟? メス型からオス型を抜いたところ。
    オス型を磨いているときなど、訪れた人に 「これは舟ですか?」 と訊ねられたりする。
    「そうです」 と答えておく。 めんどうくさいから。
    窓 窓を空ける前に乗り込んでみたら、視界の前方って主に前輪のタイヤハウジングの部分じゃないか。
    当初考えていた窓を空けただけでは前が見えないぞ。
    でもタイヤハウジングにまで窓を付けるのはカッコわるい。 どうしよう・・・・
    窓カット
    いたずら心でラジエターグリルを描いてみたら案外イケルじゃん。
    ここから覗けるようにして、ヘッドライトみたいな窓もつけちゃえば視界が改善される。
    BMWのグリルにするとミーハーすぎるので、ちょっとアストンマーチン風に。
    一気に窓のデザインが決まっていきました。
    astonmartin
    グリル グリル部分の窓は、透明エンビ板を使おうとしたが、加熱して型に押しつけても上手くできないので あきらめ、リブを組んでサランラップを張っちゃった。
    リブはグリルっぽくていいし、サランラップの方が透明性もいいんだよね。

    このころはブロー成形なんて知らなかった。
    この前試してみたけど、まだうまくできない。
    修行が足りないね。
    アラ かなり出来てきたけど後ろの部分@ がカッコわるい。
    後輪の下半分もカバーしようと思ったけどちょっと難しかったので、無い事にして黒く塗ってごまかした。
    上下が別々に作られたので、合わせが悪く、隙間が空いてるよ。A
    えーい、モールを貼ってごまかそう。
    もう少し
    スポークカバーとミラーを付け、カウルの後面に空気抜きをあけた。

    この作り方は手抜き方式なので、きちんと作りたい人はあまり参考にしないように。  あくまでも製作風景ですから

こんな調子です。

以上。



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