痴呆性高齢者グループホームの本旨は、「痴呆性高齢者が小規模な生活の場で少人数(5人から9人)を単位(1ユニット)とした共同住居の形態で、食事の支度や掃除、洗濯などをスタッフが利用者とともに共同で行い、一日中家庭的で落ち着いた雰囲気の中で生活を送ることにより、痴呆症状の進行を穏やかにし、家庭介護の負担軽減に資することにあります。
■ 快適なシルバーライフのお手伝い
グループホームの最大の特徴は家庭的な雰囲気の中で、普通の生活をする、自分たちで出来ることはできるだけ自分でする、と言うことです。援助するスタッフは、お年寄りに何でもお世話してしまうのではなく、根気よく見守りながら、できるだけ日常生活のことを自分でしてもらいます。こういう日々の普通の生活がリハビリになり、痴呆症の進行を遅らせる効果があるのです。
■ 少人数での心のこもったケア
グループホームの入居者が1単位9人程度までに抑えられているのには理由があります。同じ部屋に大勢の患者がいる病院よりも9人程度のグループホームのような環境だと、ゆっくり時間をかければ、痴呆性高齢者同士でも、個性や雰囲気・体格などでお互いを識別し、馴染みの存在になれます。また、スタッフも特定の少数の人があたることで痴呆のお年寄りから覚えてもらうことができます。逆にスタッフもお年寄り一人一人の特徴を把握しやすくなります。その結果、お互いの濃い信頼関係ができあがっていきます。
■ その人なりの生活
グループホームでは、台所と広いリビングルームがあり、その周りにお年寄りたちの居室が並んでいます。どこのグループホームでも、居室は個室になっています。個室では自分のプライバシーを守ることができ、みんなと話をしたければリビングルームへということで、生活のメリハリをつけることができます。皆でくつろげるリビングルームがゆったりと作られているのも、グループホームの特徴です。
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